メルマガ、持続可能な未来へ【家族農林漁業マガジン第8号】を2022年2月7日に発行しましたので、ご覧ください。
家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)とは
国連の呼びかけに呼応して、2019年6月に設立した市民団体です。国連「家族農業の10年」の行動計画を普及・啓発するため、国内における家族農林漁業を中心とした食料・農業・農村関連政策を提言し、国際社会が目指す「持続可能な社会の実現」に寄与する活動を行なっています。(FFPJはFamily Farming Platform Japanの略です)
メニューはこちらです。
- 連続講座第11回は2月18日 「新型コロナ以降の世界の食と農と家族農業、日本の食と農の未来」
- 12月の講座「原発処理汚染水を海洋に放出するな!−代替案「大深度地中貯留」の紹介−」の記録をHPに掲載
- 1月の講座「小さな林業、大きな未来 『自伐型林業』という地方暮らし」の記録も掲載
- 新規就農者育成総合対策に関してFFPJが要望書を提出
- 「みどりの食料システム戦略」推進法案が国会提出 FFPJが要請書検討
- ゲノム編集トマト苗の配布に反対して市民団体が記者会見
- FFPJの新たな3人の理事が寄稿
- 「なぜ広まらない?日本のオーガニック」FFPJ常務理事の関根さん対談
- 関根常務理事監修の『家族農業が世界を変える』第2巻が12月に発刊
◆つながりカフェテリア さまざまな団体の情報から
(1) 生物多様性サミット2022
(2) 棚田の今と未来を考える発表交流会
(3) 第19回シーフードショー大阪(展示会)
(4) 日消連主催—オンライン連続講座「今だから知ってほしい 遺伝子組み換え・ゲノム編集食品の真実」第2弾
◎編集後記
1.連続講座第11回は2月18日 「新型コロナ以降の世界の食と農と家族農業、日本の食と農の未来」
毎回好評の家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)のオンライン連続講座。第11回は、日本の最大の食料輸入先である米国から、新型コロナ後の食と農の未来を考えます。新型コロナ以降、世界の食料システムが不安定化しています。世界の穀物の約1割を輸入する日本も大きな影響を受けており、低い食料自給率が大きな課題となりつつあります。
一方、米国では、日本で注目されるデジタル農業やフード・アグテックという潮流が食や農の資本主義化とともに展開しています。
そうした潮流と家族農業はどう関係しているのか? 米国カリフォルニア大学で在外研究中の松平尚也さん(FFPJ常務理事&有機農業実践者&農業ジャーナリスト)に現地から報告していただきます。
時差の関係で、松平さんの講義は録画でお届けし、質疑応答のみライブで行います。
参加ご希望の方は、下記の「講座参加申込」のフォームからお申し込みください。定員100人、参加費は無料。申し込み締切は2月15日(火)まで。申込者には講座の前日までにオンライン参加の案内をお送りいたします。
【講座】FFPJ連続講座第11回「新型コロナ以降の世界の食と農と家族農業、日本の食と農の未来」
【日時】2月18日(金)19:30ー21:00
【方法】オンライン(Zoom)
【講師】松平尚也さん(FFPJ常務理事&有機農業実践者&農業ジャーナリスト)
【参加費】無料
【参加人数】先着100名
◎パネリストの詳しいプロフィールやお申し込みはこちらから。
ウェブサイトの下方に「参加お申し込み」(緑地に白抜き文字)とありますので、クリックしてお申し込みください。申込締切:2月15日(火)まで
2.12月の講座「原発処理汚染水を海洋に放出するな!−代替案「大深度地中貯留」の紹介−」の記録をHPに掲載
政府と東京電力は、福島第1原発から出た放射性物質処理汚染水を2023年春から海洋放出しようとしています。12月17日に行われた本講座では、中山一夫さん(ジオリサーチ・ナカヤマ)を講師に迎え、代替案として「大深度地中貯留」をご紹介しました。
講座の記録(文書および録画)はこちらからご覧ください。
3.1月の講座「小さな林業、大きな未来 「自伐型林業」という地方暮らし」の記録も掲載
1月22日に行いました第10回講座は、最近注目を集め、日韓国際環境賞を受賞した「自伐型林業」について、FFPJ副代表で自伐型林業推進協会事務局長の上垣喜寛さんを講師に行いました。
講座の記録(文書および録画)はこちらからご覧ください。
4.新規就農者育成総合対策に関してFFPJが要望書を提出
農林水産省は来年度の予算要求で、これまで国が全額負担してきた新規就農者支援の制度について、自治体にも半分の負担を求めていると報じられたことから、FFPJは12月15日、農水大臣宛に要望書を送りました。その中で、新規就農者を一人でも多く育成するという喫緊の課題に逆行するものだと批判し、これまで通り国が全額を負担するように求めました。
その結果、これまで通り国が全額負担することになったものの、一部制度では支援の期間が短縮されるなど問題を残して、現在国会で審議されています。
以下はFFPJの要望書の全文です。
5.「みどりの食料システム戦略」推進法案が国会提出 FFPJが要請書検討
農林水産省は2月3日、「みどりの食料システム戦略」の推進に向けて、今国会に提出する法案の骨子を示しました。2050年を目標に、化学農薬の半減や化学肥料3割減、有機農業を全農地の25%にする戦略で、法案は、戦略に沿って取り組み農家を認定し、補助金等で支援することや、地域の全農家で協定を結び、自治体が認可する仕組みを作るなどを盛り込んでいます。
FFPJは、法案の内容を検討し、意見書や国会議員等に国会論戦を求める要望書を提出する予定です。意見書等はFFPJのホームページに掲載します。
法案の骨子はこちらです。
農水省の説明資料はこちらです。
6.ゲノム編集トマト苗の配布に反対して市民団体が記者会見
日本のバイテク企業が開発したゲノム編集されたトマト苗を、障がい者施設や小学校に配付しようとしていることに対し、各地で反対運動が起きています。1月27日、市民・消費者・生産者でつくるOKシードプロジェクトは、これについてオンライン記者会見を行いました。北海道では、消費者・生協・農家などが結集した運動が行われており、熊本にはトマト苗工場があるので、この問題への関心が高まっているなどの報告がありました。
会見内容はこちらのOKシードプロジェクトのウェブサイトに掲載されています。
7.FFPJの新たな3人の理事が寄稿
昨年5月の総会で新たに理事に選出された亀岡孝治さん(アジア太平洋食農環境情報拠点(ALFAE)代表理事)、吉野隆子さん(オーガニックファーマーズ名古屋)、小山昌英さん(秀明自然農法ネットワーク)の3人に、それぞれの活動や今後めざしていることなどを寄稿していただきました。
8.「なぜ広まらない?日本のオーガニック」FFPJ常務理事の関根さん対談
欧米などと比べて日本では有機農産物の流通が少ないと言われています。生協パルシステムの情報メディア『KOKOCARA』で、FFPJ常務理事の関根佳恵さん(愛知学院大学准教授)が、日本オーガニック検査員協会(JOIA)の設立者・水野葉子さんと対談した記事「なぜ広まらない?日本のオーガニック 『意識高い系』のイメージを脱却する糸口とは」が掲載されました。オーガニック農産物・食品を日本でも普及するために、何が必要なのかを縦横に論じています。ぜひご覧ください。
KOKOCARAの記事はこちらから。
9.関根常務理事監修の『家族農業が世界を変える』第2巻が12月に発刊
FFPJ常務理事の関根佳恵さん(愛知学院大准教授)が監修する「家族農業が世界を変える」(全3巻)のうち第2巻『環境・エネルギー問題を解決する』が12月に発刊されました。第1巻『貧困・飢餓をなくす』はこのメルマガの第6号で紹介しています。ぜひ、多くの方に読んでいただけますようご案内します。
以下は関根さんからの紹介文です。
小学5年生以上を対象とした全3巻シリーズの絵本『家族農業が世界を変える』(かもがわ出版)は、関根佳恵『13歳からの食と農?家族農業が世界を変える』(かもがわ出版、2020年)をもとに、イラストや写真、図表を増やし平易に解説したもので、国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)や「家族農業の10年」を手がかりに、持続可能な食と農について考える構成です。ぜひご一読ください。
関根佳恵著・監修『家族農業が世界を変える2—環境・エネルギー問題を解決する』(かもがわ出版2021年12月刊オールカラー32P 定価2,800円+税)はこちらから。
第1巻『貧困・飢餓をなくす』はこちらです。
第3巻『多様性ある社会をつくる』は3月刊行予定。
◆つながりカフェテリア さまざまな団体の情報から
さまざまな団体の情報コーナーです。イベント予定などを掲載します。お問い合わせ等は各団体に直接お願いします。また、情報の提供も歓迎します。
(1) 生物多様性サミット2022
【主催】NPO法人エコ・リーグ、一般社団法人Change Our Next Decade
【日時】2022年2月19日(土)10:00〜17:10
【開催方法】 オンライン(Zoom)
【テーマ/登壇者】
*午前の部:取り組みを知るー多分野の取組から学ぶ生物多様性との関わり
久保田崇さん(掛川市長)、佐藤彰子さん(ウミトロン株式会社マネージャー)、瀬川敬太さん(SOMPO環境財団)、矢動丸琴子さん(Change Our Next Decade)
*午後の部:自分にできることを考える
[分科会1]ESG投資から考える社会課題の解決
[分科会2]グリーンインフラから考えるこれからの開発
[分科会3]行動変容から考える活動のヒント
【参加費】 学生:1,500円 社会人:3,000円
【定員】 学生:200名 社会人:200名
【申し込み方法】 販売サイト(Peatix)より受け付けます。
生物多様性は私たち人間が生きていくための基盤であり、生物多様性を守ることはあらゆる権利を守ることにつながると考えています。しかし、生物多様性の保全は軽視されることも少なくなく、その損失は一向に止まりません。次の10年を変えるため、生物多様性を社会に浸透させ、主流化を目指します。
⇒詳細はこちら
(2) 棚田の今と未来を考える発表交流会
【主催】グリーン連合(環境NGO・NPO・市民団体の全国ネットワーク)
【日時】2022年2月20日(日)13:00〜16:00
【開催方法】オンライン(Zoom) ※後日視聴可能
【テーマ・登壇者】
講演:「リスク共生時代における棚田の社会的価値と継承に関わる課題」
安井一臣さん(前棚田学会副会長兼研究委員長)
先進団体の活動・課題・政策紹介
【参加費】 無料
日本各地には水を蓄え、ダムの代わりを果たしながら稲を育て国土を守り命を育んできた棚田(千枚田)があります。しかし過疎化・少子高齢化・労働力、担い手不足・赤字経営・鳥獣被害等により棚田の40%近くが失われている現状です。交流会では棚田の素晴らしさを感じるとともに、環境活動をより活性化するための担い手を育てるためにできること、政策の課題を話し合います。
⇒詳細はこちら
(3) 第19回シーフードショー大阪(展示会)
【主催】一般社団法人大日本水産会
【日時】2022年4月13日(水)、14日(木)
【会場】ATCホール(アジア太平洋トレードセンター)
【内容】
400コマの展示ブースの他、すしwith日本食EXPO、水産養殖技術展コーナー、アクアポニックスEXPOコーナー、衛生管理推進コーナー、海と水産業のSDGsコーナー、スマートフィッシュテクノロジーコーナー、セミナー等
【参加方法】来場前登録が必要(ウェブサイトからお申込みください)
国内唯一の水産見本市として定評のある「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」を関西エリアで開催。アフターコロナ市場、大きな期待がかかる今後の需要に向けて活用いただけます。
⇒詳細はこちら
(4) 日消連主催—オンライン連続講座
「今だから知ってほしい 遺伝子組み換え・ゲノム編集食品の真実」第2弾
【主催】日本消費者連盟、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
【日時・内容】いずれも金曜日の午後2時〜4時
3月18日「ゲノム編集の神話と現実」印鑰智哉(OKシードプロジェクト)
4月15日「ついに主食にも遺伝子操作の魔の手が〜コメや小麦が危ない」
天笠啓祐(ジャーナリスト)、纐纈美千世(日消連事務局長)
5月20日「培養肉や昆虫食が食卓に〜ゲノム編集とフードテック」
天笠啓祐(ジャーナリスト)
【開催方法】オンライン(Zoom)
【参加費】各回500円(事前振込み)申込み締切は各回開催日の2日前
次々に登場する遺伝子操作(ゲノム編集、遺伝子組み換え)食品の何が問題か、その表示はどうなっているか、メディアがほとんど取り上げない「遺伝子操作食品の真実」について詳しくお話しします。
詳細はこちら
◎編集後記
昨年3月から始まったFFPJの連続講座も、早くも1年。2月の講座はついに海を越えてアメリカから。講師はFFPJ常務理事で、現在、カリフォルニア大学で持続可能な農業の未来について研究している松平尚也さん。まさに最新の動向をリアルに聞くことができそうです。必見です。
昨年12月の講座は福島原発放射能汚染水を地中深く押し込めるという画期的な方法が提案されました。まさに目からうろこのようなお話でした。これを聞いた方々からも大きな反響がありました。いずれにしても、福島の人たちが反対する海洋放出をさせてはなりません。
1月の講座で話された上垣さんが事務局長を務める「自伐型林業推進協会」は、昨年、毎日新聞社と朝鮮日報社が主催する、東アジア地域の経済発展と環境保全の調和を図るための「日韓国際環境賞」を受賞。これは毎年、日本と韓国から1団体・人が受賞するもので、1995年から続く歴史ある賞です。
今年もメルマガのご愛読をお願いします。次号は4月上旬に発行予定。(市)
発行
家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン 事務局
〒173-0025 東京都板橋区熊野町47-11 2F 農民運動全国連合会気付
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