メルマガ、持続可能な未来へ【家族農林漁業マガジン第13号】を2022年12月13日に発行しました。
家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)とは
国連の呼びかけに呼応して、2019年6月に設立した市民団体です。国連「家族農業の10年」の行動計画を普及・啓発するため、国内における家族農林漁業を中心とした食料・農業・農村関連政策を提言し、国際社会が目指す「持続可能な社会の実現」に寄与する活動を行なっています。(FFPJはFamily Farming Platform Japanの略です)
メニューはこちらです。
1.連続講座第20回は12月20日に「協同労働という働き方と労働者協同
組合法について」
2.速報 1月20日の第21回講座は「日本において麦・雑穀・豆類の栽培が
なぜ衰退したのか」(仮題)を開催
3.10月の講座「小規模・家族農業と6次産業化・農山漁村発イノベーショ
ン」の記録を掲載
4.第2回SDGs実施指針改訂に向けたパートナーシップ会議の参加報告
5 「細胞培養肉」推進に疑問—OKシードプロジェクトが学習会
◆ つながりカフェテリア さまざまな団体の情報から
(1)福島の原発『廃炉』とALPS処理水・漁業復興〜全国の市民に考
えてほしいこと〜
(2)ドキュメンタリー映画「百姓の百の声」上映会+トークショー
(3)フードバンクから見える食の格差〜誰もが食と分かち合える社会へ〜
(4)有機農業を広げるために消費者ができること
◎編集後記
1.連続講座第20回は12月20日に「協同労働という働き方と労働者協同組合法について」
毎回好評の家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)のオンライン連続講座。第20回は「協同労働という働き方と労働者協同組合法について」と題して、12月20日(火)19:30ー21:00にお届けします。講師は日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会理事の玉木信博さん。働く人がみんなで資金を出し合い、仕事をつくり、運営にも参加して一人ひとりが主体となる「協同労働」という働き方。その「協同労働」という新しい働き方から生まれた労働者協同組合法(2022年10月施行)とは。働き方と労働者協同組合法の可能性について、そして自身が移住した長野県の農村での協同労働の実践について語ります。 参加ご希望の方は、下記の「講座参加申込」のフォームからお申し込みください。定員100人、参加費は無料。申し込み締切は12月16日(金)まで。申込者には講座の前日までにオンライン参加の案内をお送りいたします。
FFPJ連続講座第20回「協同労働という働き方と労働者協同組合法について」
日時:12月20日(火)19:30ー21:00
方法:オンライン(Zoom)
講師:玉木信博さん(日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会理事)
参加費:無料
参加人数:先着100名
◎パネリストの詳しいプロフィールやお申し込み方法は以下のFFPJのウェブサイトをご覧ください。
ウェブサイトの下方に「参加お申し込み」(緑地に白抜き文字)とありますので、クリックしてお申し込みください。申込締切:12月16日(金)まで
2.速報 1月20日の第21回講座は「日本において麦・雑穀・豆類の栽培がなぜ衰退したのか」(仮題)を開催
FFPJオンライン講座の新年最初の第21回講座は「日本において麦・雑穀・豆類の栽培がなぜ衰退したのか」をテーマにお送りします。日本では麦・雑穀・豆類・イモ類は重要な食料でしたが、明治以降、稲作中心の農業政策によって衰退してしまいます。講師の木俣美樹男さんは、これらの栽培の再活性化で食料自給増大、過疎化低減、里山の保全につながると提唱されています。
12月下旬頃に講座の案内がありますので、ご期待ください。
日時:2023年1月20日(金)19:30ー21:00
タイトル(仮):「日本において麦・雑穀・豆類の栽培がなぜ衰退したのか」
講師: 木俣美樹男さん(東京学芸大学名誉教授・農学博士)
3.10月の講座「小規模・家族農業と6次産業化・農山漁村発イノベーション」の記録を掲載
FFPJオンライン講座第18回「小規模・家族農業と6次産業化・農山漁村発イノベーション」が10月14日に開催されました。講師は亀岡孝治さん(FFPJ理事、信州大学社会基盤研究所特任教授、一般社団法人ALFAE 代表理事)。小規模家族農業の6次産業化とはどんなものか、その発展形の「農山漁村発イノベーション」などについて語りました。
亀岡さんの講義の記録(文書および録画)はこちらからご覧ください。
4.第2回SDGs実施指針改訂に向けたパートナーシップ会議の参加報告
日本政府は現在、「SDGs実施指針」の改訂作業を進めているが、「SDGs推進円卓会議」は、この改定プロセスに幅広い市民団体の意見を反映させたいと、パートナーシップ会議を設けた。第1回は今年7月27日、第2回は10月24日にオンラインで開催された。両会ともFFPJ常務理事の池上甲一さん(近畿大学名誉教授)が参加。全体会の他に分科会も開かれ、家族農林漁業と深く
関連するPlanetの分科会に参加した。以下、池上さんの報告の要旨。
全体会議では、SDGs実施指針改訂に向けたプロセスとパートナーシップ会議(PT会議)の意義、各団体の「提言」に関する取りまとめの説明があった。提言は29あり、日本協同組合連携機構(JCA)のウェブサイト(https://www.japan.coop/wp/publication/11938)で閲覧可能。
分科会では「まとめとしての提案」が示され、池上は、1.「まとめ」案に記載されている「有機農業」の推進についての主体が不明確である。「みどり戦略」が想定しているモノカルチャー型の有機農業経営体ではなく、多品目少量生産の本来的な中小規模の有機農家を主体として明記すべき。2.農山漁村地域と家族農林漁業の役割を実施指針に反映させる。3.SDGsのVNR(自発的国家レビュー)と家族農業の10年のモニタリングを連動させること、4.円卓会議の構成を見直すこと(とくに小規模家族農家をメンバーに入れること)を意見として述べた。
最後の全体会議では各分科会の討議の結果を報告し、今後、討議結果を円卓会議で議論し、できるだけ多彩な意見を反映して取りまとめ、実施本部に提出する予定であると説明された。
詳しい報告はこちらからご覧ください。https://www.ffpj.org/blog/20221203
5.「細胞培養肉」推進に疑問—OKシードプロジェクトが学習会
フードテックの一環として、生きた細胞を人工的に培養して肉のような味、形状にする「細胞培養肉」を商品化しようという動きが活発になってきた。厚労省は6月19日に、規制の是非や内容を判断するための研究班を設置した。米国では、FDA(食品医薬品局)が11月16日、食品安全性に問題はないと認めた。「培養肉」など「細胞農業」やフードテックの方向性は、これまでの食料生
産の仕組みを根底から変えようとするものであり、?企業による支配につながる懸念がある。そこで、ゲノム編集食品などに反対するOKシードプロジェクトでは、天笠啓祐さん(科学ジャーナリスト、遺伝子組み換えいらない!キャンペーン)を招き「細胞農業ってなに?—その実態と問題点を考える」をテーマに学習会を行った。
*学習会の内容がOKシードプロジェクトのホームページに掲載されています。
◆ つながりカフェテリア さまざまな団体の情報から
さまざまな団体の情報コーナーです。イベント予定などを掲載します。お問い合わせ等は各団体に直接お願いします。また、情報の提供も歓迎します。
*CSまちデザイン市民講座
〜食農共育」を通じて「食」と「農」と「地域」をつなぐ〜
【主催】NPO法人 コミュニティスクール・まちデザイン
【開催方法】会場定員30名(生活クラブ館・東京都世田谷区宮坂)
オンライン定員30名
【開催スケジュール 12月〜2月】
(1)福島の原発『廃炉』とALPS処理水・漁業復興〜全国の市民に考えてほしいこと〜
〔日時〕12月19日(月)14:00〜16:00
〔講師〕林 薫平さん(福島大学 農学群食農学類 農業経営学コース准教授)
〔参加費〕1500円(CS個人会員1,350円 生活クラブ生協東京組合員:1,425円)
来年3月で12年となる福島第一原発事故。復興と『廃炉』へ向けた苦闘が続く中、大きな争点になっているのは原発処理水の海洋放出です。水産関係者とともに問題に向き合ってきた林薫平・福島大学准教授に解説してもらいます。
*申し込みはこちら⇒ https://cs-machi.com/shimokouza5/
(2)ドキュメンタリー映画「百姓の百の声」上映会+トークショー
〔日時〕2023年1月11日(水)10:00〜13:00
〔講師〕柴田昌平さん(映画監督)
〔参加費〕1700円
食べている限り、誰のとなりにも「農」があるはずなのに、都市住民が、そのリアルな言葉や日常に触れる機会はごくわずかです。牧歌的ユートピア、あるいは社会問題として俯瞰して語られる「農業・農村」ではなく、等身大の農家のリアルな姿の身近に迫った映画を鑑賞し、撮影監督の柴田さんとともに、都市と農村、消費者と農業者の関係について語り合います。
*申し込みはこちら⇒ https://cs-machi.com/shimokouza6/
(3)フードバンクから見える食の格差 〜誰もが食と分かち合える社会へ〜
〔日時〕1月27日(金)14:00〜16:00
〔講師〕米山けい子さん(認定NPO法人 フードバンク山梨 理事長)
〔参加費〕1500円
フードバンクによる食品ロス削減や食料支援、子どもへの学習支援の活動の現状と、そこから見えた食の格差や貧困などの社会問題について伺い、だれもが食を分かち合い、心豊かに暮らせる社会をどう創るかを考えます。
*申し込みはこちら⇒ https://cs-machi.com/shimokouza7/
(4)有機農業を広げるために消費者ができること
〔日時〕2月4日(土)10:30〜12:30
〔講師〕石井宏治さん(株式会社オーガニックネットワーク代表取締役)
〔参加費〕1500円
今年7月、「みどりの食料システム法」が成立し、2050年までに有機農業面積を25%に拡大など、実現に疑問符が付く目標も。消費者は、この政策をどう考え利用し、どんな行動が必要なのか。東京都出身の非農家から新規就農した、ご実家が生活クラブ組合員でもあった石井宏治さんと一緒に考えます。
*申し込みはこちら⇒ https://cs-machi.com/shimokouza8/
◎編集後記
FFPJ連続講座第20回は12月20日に開催します。通常は毎月第3金曜日に開いてきましたが、今回は火曜日になりますので、お間違えのないように。講師の玉木信博さんは、長野県中川村へ移住し、東京などと行き来しながら協同労働による農・地域づくり・福祉の連携を模索しています。そのユニークな生き方も注目です。 そして1月の講座は、2023年が国際雑穀年であることも踏まえ、かつて日本人の重要な食料であった麦や雑穀、豆類をとりあげ、その衰退の歴史と
歪んだ農業政策の問題にも迫ります。ぜひ、ご参加ください。 10月26日に開かれた「全国オーガニック給食フォーラム」の「資料集」に現在の水田面積の2%を有機に転換すれば、全国の小中学校の給食を有機米にできるという試算がありました。また4700億円で、韓国のように、全国の小中学校の給食を無償にできるそうです。年末は新年度予算案が決まりますが、そのあり方も注目しましょう。 今年のFFPJのメールマガジンはこれで最後です。ご愛読ありがとうございました。新年もどうぞよろしくお願いいたします。(市)
[発行]
家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン 事務局
〒173-0025 東京都板橋区熊野町47-11 2F
農民運動全国連合会気付
電話 03-5966-2224
メール info@ffpj.org
▼ このメルマガに関するご意見・ご要望、または、転載を希望する場合は、上記の電話またはホームページのお問い合わせからお願いします。