FFPJメルマガ=持続可能な未来へ【家族農林漁業マガジン第22号】を2024年6月27日に発行しました。
家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)とは
国連の呼びかけに呼応して、2019年6月に設立した市民団体です。国連「家族農業の10年」の行動計画を普及・啓発するため、国内における家族農林漁業を中心とした食料・農業・農村関連政策を提言し、国際社会が目指す「持続可能な社会の実現」に寄与する活動を行なっています。(FFPJはFamily Farming Platform Japanの略です)
メニューはこちらです。
1.FFPJオンライン連続講座 「編著者と語るシリーズ」始まる 『テーマで探求 世界の食・農林漁業・環境』(全3巻)から
2.5月26日にFFPJの第7回総会とパネルディスカッション 「家族農業の地力を強化し、未来を切り拓く」を開催
3.「食料・農業・農村基本法」関連法案の審議で池上常務理事が参考人として意見陳述
4.4月19日のオンライン講座「家族農業に関する第8回国際会議」の記録を掲載
◆ つながりカフェテリア さまざまな団体の情報から
(1)自伐型林業推進協会講演会「林業界の闇」&個別相談会
(2)みどりGXラボ キックオフイベント
(3)中山間地域フォーラムシンポジウム
人口減少下の農村ビジョンを考える ー市町村消滅論を越えてー
(4)日本消費者連盟 食の未来を考える連続講座
(5)日本有機農業研究会 有機農業市民セミナー
◎編集後記
1.FFPJオンライン連続講座 「編著者と語るシリーズ」始まる『テーマで探求 世界の食・農林漁業・環境』(全3巻)から
家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)が毎月開いているオンライン講座は、6月から「編著者と語るシリーズ」が始まりました。これは、最近FFPJの理事などが出版した、農林漁業関連の著作を、編著者が内容を紹介しながら、その背景なども考えるものです。
第1回から4回は、2023年の3、4月に刊行された農文協の『テーマで探求 世界の食・農林漁業・環境』(全3巻)を取り上げます。このシリーズはFFPJの企画事業として始まったもので、中高校生から大学生をはじめ、市民にも読んでもらえる内容で、農林漁業や、環境問題、感染症、平和、SDGs、政策などを、研究者、農家、農協、市民運動家、学生、新聞記者など幅広い執筆者によって書かれています。
オンライン講座の第1回は6月21日に開かれ『ほんとうのサステナビリティってなに?』を取り上げ、企画・編集・執筆に関わった関根佳恵さん、久保田裕子さん、宇田篤弘さん(ともにFFPJ常務理事)が、「SDGsと家族農業」、「産消提携とPGS(参加型認証制度)」、「農業協同組合とSDGs」などそれぞれの執筆内容を踏まえながら話しました。講座の内容はFFPJのホームページに近日中に掲載します。
第2回以降は下記のように予定しています。引き続きご参加ください。なお、一部内容変更もある場合もありますので、FFPJのホームページなどでご確認ください。
第2回
日時 7月20日(土)15:00ー16:30(通常の開催時間と異なります)
内容 第1巻『ほんとうのグローバリゼーションってなに?』
登壇者 斎藤博嗣(自然農法の実践者、FFPJ常務理事)、田村梨花(上智大学教授)、池上甲一(近畿大学名誉教授、FFPJ常務理事)
第3回
日時 8月23日(金)19:30ー21:00
内容 第3巻『ほんとうのエコシステムってなに?』から林業編
登壇者 佐藤宣子(九州大学教授)、上垣喜寛(自伐型林業推進協会事務局長、FFPJ副代表)、齋藤暖(東京大学樹芸研究所所長)
第4回
日時 9月20日(金)19:30ー21:00
内容 第3巻『ほんとうのエコシステムってなに?』から漁業編
登壇者 二平章(全国沿岸漁民連事務局長、FFPJ副代表)、川島卓( 21世紀の水産を考える会 )、漁業編執筆者(交渉中)
2.5月26日にFFPJの第7回総会とパネルディスカッション「家族農業の地力を強化し、未来を切り拓く」を開催
FFPJは、5月26日に第7回総会を開催するとともに、パネルディスカッションとして「家族農業の地力を強化し、未来を切り拓く」をテーマに、若手や中堅の農家がパネリストとなり、家族農業の「地力」という視点から、家族農業の強みをさらに磨き上げ、弱みを好機に変えて新しい発展の機会に結びつけるヒントについて考えました。
パネリストは、玉山ともよさん(有機農家、兵庫県)、藏光俊輔さん(柑橘、梅農家、和歌山県)、斎藤博嗣さん(自然農法の実践者、茨城県、FFPJ常務理事)でした。
パネルディスカッションの記録(文書及び動画)はこちらから
3.「食料・農業・農村基本法」関連法案の審議で池上常務理事が参考人として意見陳述
先の通常国会において成立した改定「食料・農業・農村基本法」の関連法案として、「食料供給困難事態対策法案」、「農振法改正案」、「スマート農業促進法案」が審議されました。この関連法案について6月6日に参議院農林水産委員会で参考人質疑が開かれ、FFPJの池上甲一常務理事(近畿大学名誉教授)ら5人の参考人が意見陳述を行いました。
池上さんの意見陳述と質疑の内容はこちらからご覧になれます。(約25分)
4.4月19日のオンライン講座「家族農業に関する第8回国際会議」の記録を掲載
FFPJの第29回講座が4月19日に行われ、スペイン・バスク州で3月19ー21日に開催された家族農業に関する第8回国際会議「私たちの地球の持続可能性」に出席したFFPJの村上真平代表が、会議の参加報告を行いました。折り返し地点を過ぎた国連「家族農業の10年」について、世界の取り組み、現地での意見交換や交流の様子、今後の運動に求められることなどについて語りました。
講座の講演記録と録画は下記からご覧ください。
◆つながりカフェテリア さまざまな団体の情報から
さまざまな団体の情報コーナーです。イベント予定などを掲載します。お問い合わせ等は各団体に直接お願いします。また、情報の提供も歓迎します。
(1)自伐型林業推進協会講演会「林業界の闇」&個別相談会
【主催】 自伐型林業推進協会
【日時】 6月29日(土)15:00ー17:30
【会場】 全水道会館5階 中会議室(東京都文京区本郷1丁目4?1)
【参加費】無料
日本唯一の林業専門番組「ZIBATSUニュース」の人気コーナー「ケンちゃん見聞録」で先月から始まった「林業界の闇」シリーズ。自伐型林業への参入者や山林所有者が増えている昨今ですが、実際にやってみると思いもよらない“トラップ”がたくさんあり、結局は失敗してしまうような事例が相次いでいます。中嶋健造(自伐型林業推進協会代表理事)による徹底解説と個別相談会を開催します。
*詳細はこちら
(2)みどりGXラボ キックオフイベント
【主催】 日本農業新聞
【日時】 7月3日(水)13:30ー16:00
【会場】 日本農業新聞本社ビル(東京都台東区秋葉原2-3)
オンライン(Zoom)併用
【内容】 第1部:設立式
第2部:記念セミナー
*基調講演「持続可能な食と農を巡る情勢」(農林水産省)
*現場からの報告
*パネル討議
「持続可能な食と農の課題とみどりGXラボが果たす役割」
ゲスト・永島敏行さん(俳優)
【参加費】 無料:実参加の申し込み多数の場合は抽選
日本農業新聞は「持続可能な食と農」の実現に向け「みどりGXラボ」を設立。それを記念したキックオフイベント。本ラボの設立趣旨や今後の計画についてもご紹介します。
(3)中山間地域フォーラムシンポジウム 人口減少下の農村ビジョンを考える ー市町村消滅論を越えてー
【主催】 特定非営利活動法人中山間地域フォーラム
【日時】 7月6日(土)13:30ー17:00
【場所】 東京大学弥生講堂・一条ホール(東京大学農学部内)
【内容】 「増田レポートから10年を振り返る−地方創生と現場の反応−」
図司直也さん(法政大学現代福祉学部教授)
基調講演:「令和の大生奉還」
高橋博之さん(株式会社雨風太陽代表取締役)
現場レポート『キャンペーン
尾原浩子さん(日本農業新聞編集局メディアセンター部次長)
地域からの報告 横山真由美さん(山形県小国町総務企画課)
長沢畑亨さん(熊本県水俣市愛林館館長)
パネルディスカッション「人口減少下の農村ビジョンを考える」
【参加料】 2千円(学生1千円)
シンポジウムでは、現場の挑戦を共有しながら、農村が人口減少局面にどのように向き合い、将来ビジョンを描き出すべきか、議論したいと思います。
*詳細はこちら⇒ https://www.chusankan-f.org/
(4)日本消費者連盟 食の未来を考える連続講座
【主催】 日本消費者連盟、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
【日時】 7月19日(金)14:00ー16:00
【内容】 「小規模農家が食と農を支える
ー世界の潮流?アグロエコロジー?とはー」
藤原麻子さん(農民運動全国連合会事務局長)
【開催方法】オンライン(Zoom)
【参加費】 500円
改めて「食べものとは何なのか、どうあるべきか」という基本的な問題に立ち返り、食の未来について考える連続講座。生産者または生産者に近い立場の専門家から話を伺い、私たち消費者に何ができるかを一緒に考えます。
(5)日本有機農業研究会 有機農業市民セミナー
【主催】 日本有機農業研究会
【日時】 7月27日(土) 16:00ー18:00
【内容】 松澤さんの「有機朝市」—社会的「提携」で地域とつながる—
松澤政満さん(福津農園、日本有機農業研究会理事)
【開催方法】オンライン(Zoom)
【参加費】 無料(寄付を歓迎)
愛知県豊橋市で40年続く有機専門の朝市「いのち つなぐ いちば」。生産者3軒から始まった週一回の「有機朝市」は現在150人近くの人々が集う場となっています。顔と顔の見える関係はどのように築かれ、受け継がれてきたのか。その立ち上げから携わってきた松澤政満さんにお話しいただきます。
*参加申し込みはこちら⇒ https://forms.gle/fnvdCQpBFnfnQSVH9
◎編集後記
「健康ブーム」の中、小林製薬の機能性表示食品「紅麹サプリ」による健康被害が発生しました。機能性表示食品は安倍内閣の経済成長戦略「アベノミクス」として作られたもので、企業の届け出だけで機能性を表示でき、政府は安全性を評価しません。その結果、健康保健機能の表示をあふれさせ、被害を拡大させ、経済優先の食品行政の弊害を露呈しました。
消費者庁に設置された「機能性表示食品を巡る検討会」は5月末に、この問題を危害情報の報告の問題と異物混入防止の品質管理上の問題として片付ける報告書を出して収束を図りました。このような小手先の対策では健康食品による被害はなくなりません。
健康の基本は、食べものと運動、ストレスのない生活でしょう。体にいい食べものを摂るためには、農漁業の生産現場がきちんと維持されることが大切です。これを期に、そうしたことも考えたいののです。(市)
[発行]家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン 事務局
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